流石ですな。アラビア窯展in Japan
何が流石ってかというと展示の仕方です。
当たり前ですが、作品それぞれに
その内容、年代などがある程度の情報が
結構詳しく記載されていますね。
これは、私ら日本人にとっては当然のことと
して受け入れてますが、本場ヘルシンキの博物館
では、作品群それぞれに作品名、年代ぐらいですわ。
なんせ一部屋にドーンと展示されているので、
日本によくある、その年代別の説明パネルなんかもなく、
とりあえず、一気に鑑賞しよう的な感じになっています。
その点、さすが日本はその国民気質があらわれていて、
わかりやすくてなっていますなぁ。
一番の見所は、やはり1Fの「カイ・フランク」部屋(勝手につけた)
でしょう。ここにあるものは、アラビア博物館、イッタラ、個人所有の
ものでの展示でしたが、いったい個人所有って?
ガラス製品で何点か所有しているものもあったが、
やはりガラスものは貴重ですな。
現地には、カップ&ソーサー、ポットなど色も豊富に展示されています。
グラス(ガラス)ものはなかったような気がするが・・・。
その他、ビルイエル・カイピアイネンの「パラティッシ」の
元となったといわれる「鳥とフルーツの皿」の迫力が凄かった。
表面の実の立体的なところなど、まさに芸術作品としか言いようがないっすな。
それから、アラビア社のものではありませんが、
ヘルシンキ滞在中、フライヤーで見て気になっていた、
キム・シーモンソンの「スカルプチャー」(smapのアルバム「007」のジャケのよう)
が鎮座しており、その実体が見られたのでとてもすっきりしたなぁ。
その他、現地で見ていないものを中心に
目玉を凝らして見てきましたが、アラビア社の歴史を簡単に
辿るにはわかりやすく、見やすい展示になっていると思います。
ちなみに展示数は北海道では140点、
東京は何点あるのでしょうかね。
北海道・江別セラミックセンター独自制作の
作品展示リスト(作品名、作家、年代、素材まで網羅)
を見返してみると、展示作品が異なっているのが判明しました。
例えば、北海道では日本人のフジモトイワオ氏の作品もありました。
午後のデザイン美術館の館長自らの講演は
アラビア社の年代を追っての内容でしたな。
なんだか、午後という時間的、部屋の空気感的な部分で、
皆さん居眠りのオンパレードで「カクッカクッ」してましたな。
もれなく、ワシもですが。途中まで。
で、途中「カイ・フランク」の説明辺りから皆さん、
徐々に目を覚まして聞き始めていましたな。
やはり初期の頃は大勢興味ないとみました。
最後に新作の「KOKO」の説明もあり、
作品の意図がわかり良かった。
館長は、アラビア社がイッタラ傘下に入ってしまったので、
きちんとアラビア・ブランドを大事に守ろうとしていく
気概がかなり感じられたのもフィンランド精神な部分かもしれないですね。
で、ひとつ不満があるなら、フィンランド語からの
通訳にしてもらいたかったっす。
館長を非難するわけではないのですが、フィンランド人によくある、
フィン語ゆえなのか英語の発音がもごもごしていて聞き取りづらいので、
今後フィンランド関係の講演はフィン語からの通訳を強く望みます。
こう発言したからには、まだまだフィン語を勉強しないといけないっすな。
とにもかくにも、さらにアラビア社の作品について
興味が沸いたということで、来月行ってきます。