北の国からTervetuloa


明けましておめでとうございます。
って、世間は既に寒中見舞いの時期
なので、ちと遅過ぎましたね。
昨年の大晦日は、相も変わらず近所の
寺目黒ならぬ寺巡りをしながら年越しを
しているのですが、今年は妙に異国の雰囲気
が漂ってましたなぁ。それも、北の方からの。


晦日は、珍しくジャパニーズ居酒屋で食事をしてみましたが、
周りでは異国の言語が聞こえてきますな。キッピス!とかなんとか
言って酒盛りして上がっているぞ。エビスビールは旨いとか、
それに熱燗にエイヒレなんかもつまんでいる。ヒュヴァーだって。
そして、締めが「うどん」というこれまた大晦日にあらぬ行為だった訳で。


3時間ほど長居して寺に向かったが、まだ除夜の鐘タイムには
時間があるので、お久しぶりに羅漢さんたちとご対面して、今年の幾多の懺悔を
するとともに、はや来年への願いを乞うのでした。
僧侶の護摩焚きでは、煙がモクモクと立ち昇るシーンでは、まるで過ぎ去った夏至祭を
回想するかのような方たちもおりましたが、匂いも何もかも全く違うのでこれは野暮。

そして、茶屋では無料のお茶をリフィルして、あんみつを競い合うかの
ように食べていましたぞ。意外とイケてるんだろうか、あんこなのにね。
そういや、友人もどら焼きは好きだと言っていたっけ。


さて、彼らのヤパニライネン体験はまだまだ続くようで、毎年無料の甘酒も
軽々と飲み干す(ワシは苦手な訳だが)、まさにツワモノですな。
ん〜〜、とても初年越しとは思えないっすな。
そして、ハイライト、除夜の鐘をこれまた無料で撞くことができる海福寺へ向かってみよう。
いつものイケメン住職が参拝客に挨拶をしておるのだが、その姿勢が我々同様、いや以上に
凄く自然だ。逆にワシらのほうが緊張している位だってぇのにねぇ。
寺での振る舞いを気にしていたように見えたが、問題なく鐘撞きもきまっておりましたぞ。
でも内心は、稀なる体験でかなり興奮しておると思われますな。
それにしても、今年はお祈りの数が多過ぎるのは、何故だろうか。
これ、結構疲れるのですが、何かと理由を付けて、無駄に寺参りし過ぎてないかね、ワシら。
「そんなに願いは叶えられませんぞ」という仏様のお告げがありそうだ。


そして、メインの不動尊本堂にたどり着いたのは、新年が明けた後であったが、
不意にも、蛸薬師の前に止まっていた石焼き芋屋で流れていたラジオの時報
新年を祝ってしまった我々、ちょっと状況がシュール過ぎやしないだろうか。
まるで昭和の時代のような感覚でした。いやはや、バブルの時代が懐かしくなってくるねぇ。


不動尊本堂へあがる石段は「人・ひと・ヒト」
でギュウギュウ詰めなのは毎年のことだが、
おそらく彼の地、カンピ・ショッピングセンターに集まる人数よりも
多い混み様に驚いていたら、東京一多い明治神宮の初詣では
どんな事態として記憶されるのだろうか。
本堂内はこれぞ、「ニッポン」というイメージとして
捉えられていたと思うが、とにかくお祈りを。
今回、遠くから賽銭箱へ投げ入れたってことは、
初めてだったかもね(お行儀の悪いワシら)。
これが、ノーマルなやり方じゃないってことも伝えねば。
境内に出ている露店のおでんを食べたことがあるが、
たこ焼きは、なにせ蛸がだめなので無理だと。
寒くなってきたので、最後にモロ師岡、地元商店街の喫茶店(カフェではない)
でやや優雅な珈琲タイムで終了。いつのまにか時間は午前2時を回ってしまい、
すっかり異国情緒、じゃなくて異国人の気持ちになって(無理があるか)、
ニッポンの大晦日を満喫してしまいました。


それにしても、世にも不思議なご縁で知り合ったフィンランド人と
初詣を共にすることになるとはねぇ。益々、何か因縁を感じてしますなぁ。
ともかく、北の国から、ようこそいらっしゃいましたって訳で。


というわけで(どういうわけだ?!)今年もどうぞ宜しくお願いします。