ニューオーリンズはどうなってしまうのか

New Orleans street



ハリケーンカトリーナ」に襲われたアメリカ南部。
連日、最悪な被害状況が伝えられており本当に心が痛む。
中でも、もっとも心配なのがニューオーリンズ
2001年に一度訪れており、あの思い出の詰まった
街の雰囲気が損なわれてしまうと思うと、とても残念でならない。
周知のとおり、フランスの植民地だった当地は、アメリカの中でも異色を放っており、
ヨーロッパの匂いがいたるところで漂う。
有名な観光場所である、フレンチ・クォーターはエキゾティックな旧市街。
ジャクソン広場近辺には、ニューオーリンズを象徴する建物「セント・ルイス大聖堂」のほか、
司祭館、およびナポレオンのデスマスクが飾られている「カビルド」などがある。
広場では毎日のように、ニューオーリンズ・ジャズが演奏されており、
メンバーの中には日本人バンジョー奏者もいた。

ジャズの発祥地でも有名なので、
街中のどこでも(裏通りまでも)ジャズのみならずゴスペル、
ニュー・オーリンズの伝統音楽が演奏されていた。
まさに音楽と切っても切り離せない街なのだと実感できた。
バーボンストリートではR&B、セカンドライン、ジャズなどが毎夜演奏されていた。
歴史的クラブ「プリザベーション・ホール」は
いったいどうなっているのだろう。若きサッチモが演奏した面影も
きれいさっぱり洗い流されてしまったのだろうか。


米・メディアは下記のようにカトリーナが音楽を止めさせたと皮肉っている。
Katrina stops the music in New Orleans
早速、ニュー・オーリンズ出身のハリー・コニックJr.やウィントン・マルサリスなどの
アーティストがチャリティ・コンサートを開いている。
NBC, MTV to air concerts for Katrina victims
Harry Connick Jr performs with Wynton Marsalis

また、もっともお気に入りの老舗のカフェ、Cafe Du Mondeは、
ミシシッピ川からかなり近い場所に位置していたので、
もしかしたら水浸しでダメかもしれない(現在、本店のWebにもアクセスできない)。

しかもテレビでよく映し出されている、避難場所のスーパードームがちょうど後方に位置。
スーパードームの屋根があれだけ破損しているのだから、
ハリケーンの通り道として、ここは壊滅的になった可能性が高い。
数年前より、日本に出店されており、東京・池袋などでも、
オリジナル「チコリコーヒー」のカフェ・オレや
揚げドーナッツ「ベニエ」は味わえる。
が、やはり歴史あるアノ「本場」の雰囲気でないと堪能できない。
他にも、Orleans Coffee Exchangeという、かなりまったりできる
カフェもある。今では普通だが、約10年前よりフレーバーコーヒーが堪能できる店だ。
サンキ・リー似の店員がとても気になるよ。
(やはりWebの更新はされていなかった)


この先を西に歩いて行くと、フレンチマーケットがあり、
食料品、お土産が入手できる。毎日、大勢の人で賑わっている。
いつも入り口に立っていたおじさんは無事だろうか。

このすぐ南側はアメリカ最長のミシシッピ川が流れている。
川と呼ぶには巨大すぎるほどだ。


食べ物では伝統的な煮込み料理「ガンボ」で有名だが、
その他、アメリカの中では珍しく、何を食べても美味しかった。
これもフランス領だったことと、地理的なことが影響しているのだろうね。


このような状況だと復興にいつまでかかるかわからない。
しかし、以前18世紀にもハリケーンで建物が倒壊し、
ちゃんと再建されてきたのだから、期待するしかないでしょう。
いつか、もう一度、行ってみたい特別な場所なので・・・。


だから、略奪、暴動はやめてもらいたい。

ブッシュ政権よ、頼むから一刻も早くニューオーリンズを救ってほしい。