Release yourself

Release yourself



「君自身を解放しよう」。
タイトルから察して、ラリー・グラハム
アルバムをすぐさま思い浮かべる人は
なかなかいないと思うが、良い意味でも
悪い意味でも自身を(相手に対して)
解放するという行為を普段どれだけの人がしている、
またはできているのかなぁと思うと非常に興味がある訳で。


何故、唐突にこんなテーマなのかというと、
普段よく行く某フレンチ・カフェでの
ギャルソンとの屈託のないトークからそう思った訳で。

人、特に日本人は街中なんかで初対面の人に対して、
ある程度、いや結構な人見知りをする人が一般的に
多いと考えられているのは周知のことですな。
で、対お店になるとその人見知り度が少し和らいでくるが、
やはりまだ距離感があるというか、あえて歩み寄らないような気がする。
この距離感を埋めるのは、やはりお店のスタッフ如何によるが、
ここで先述のギャルソンとの話が登場する。


何故だか(といっても大体の理由の見当はつくが)、
あまり話題にしないだろうお店の内部事情まで惜しげもなく
暴露というか、披露してくるのである。
いつも、そんな話をしてダイジョウブ?と尋ねるが
当の本人は隠す必要もないというか、逆に事情をわかって欲しい
かの如く淡々と話してくれる。また、客の与太話にひと言物申す的な
内に秘めた想いや、何故か身の上話しも炸裂。さらには、必須の旬のネタに
関する気の利いたスモールトークもかなーり突っ込んでしている。
いつ行っても、待ってました!とばかりに本場フランスのカフェの雰囲気
さながらに緩くかつ真剣に?トークしてくるので(決して嫌ではない)、
すっかり、近況やら一通り話をしてこないとしっくりこなくなってしまった。
ここに来ると、どのお店よりも自然な解放感があってリラックスできるが、
一番、解放されているのは疑いなく、その彼に間違いないだろうねぇ。
とにかくも、貴重な空間を与えてくれる数少ないお店ですな。