ブラ珍―神楽坂編

トンボロ



神楽坂。
最後に訪れたのは確か97年頃だろうか。
普段は全くといって縁のない場所なので、
どう変わっているものかと思っていたが・・・。
なんでこんなに人、ひとで混んでいるのだろうか。
以前は、ぽつぽつ(これは大げさか)と
地元と思われる人しか見なかったな。
その疑問もランチに入った串揚げ「風の音」の
店主のご回答で判明。
どうやら、現在放送中の某ドラマのロケ地に
なっていて、観光客が増えているようですな。
↓ほうじ茶焙煎マシーンに釘付けになった。というか、その香ばしい匂いに。


神楽坂では、まさに「ぶらり珍道中」。
歩いていると、あの「春の海」などの芸術家
として有名な宮城道雄・記念館に遭遇。
早速、拝観してみると、まるでピアノのような
音域をカバーする「八十絃」の箏には度肝を抜かれた。
それも自身が開発、改良を行ったというのだからすごい。
作曲家、箏の演奏家、あまり知られていないのが
随筆家としても人々を魅了してきたことですな。


リスニングルームもあり、「春の海」を映像とともに
初めて通して聴くことができたが、箏と尺八とのデュオで
ありながら、コール&レスポンスがかなりスリリングであり、
表情の付け方も素晴らしく、いま聴いてみても何ら古さを
感じさせず、改めて名曲と感じることが出来ましたな。
バッハなどの西洋音楽の要素を取り入れて、新しい音楽世界を
切り拓いたことが、「現代邦楽の父」と言われる所以でもあるのでしょうな。


帰りに、アラビアのヴァレンシアのカップでコーヒーを
飲ませてくれる「トンボロ」で一服。いつも通りカミさんはやけに興奮。
また、ぶらつける街がひとつ増えたわけで。