Jacob Karlzon/BIG 5

Jacob Karlzon/Big 5




Jacob Karlzon(P)のProphone Records
よりリリースの3枚目。
ケースからCDを取ると、
そこには陽気なメンバーの顔写真があった。
ん〜、いかにも皆スウェ顔だ。


ヤコブ・カールソンはスウェーデンでも
人気のピアニストの一人で、収録曲はすべて彼のオリジナル。


特に気に入った曲の中からピックアップすると、
track1「Ups and Downs」は各楽器のアレンジが
しっかりされているところが素晴らしい。
ホーンのフレーズを受けてピアノがレスポンスする形式。
こうしたことをバリエーションを付けてバランス良く
盛り上がるようにしていく構成(ここが難しい)な
ところがいまのswedish jazzらしいのだろうか。


track2「Questions」はウェイン・ショーター
黄金の60年代のマイルス・バンドのために書いたような曲で、
そのおごそかな雰囲気がたまらない。
そのプレイ振りからフロントの2人は‘あの時代‘を
きっと意識していたに違いないだろう。
アスプルンドが良い雰囲気を醸し出している。


track9「So Close」はフォークっぽいジャズ、
はたまたポップとしても捉えることもできる曲調。
自然とスカンジナビアの牧歌的風景が広がってくる。
だいぶ後になってヴォーカルが入ってくるが・・・
間が開き過ぎでいつになるのか待てない、長い!
よくある作り方なのは認識しているので、これが狙いなのだろう。


ゲスト参加は、スウェーデンを代表する
Peter Asplund(tp)、Karl-Martin Almqvist(sax,fl)、
そして、ヤコブもアルバム参加している、Victoria Tolstoy(Vo)。
アスプルンドのプレイがこのグループのいいアクセント
になっているのも聴きどころ。


ちなみにヤコブは、スウェーデンのみならず、デンマークノルウェー
フィンランドでも多くのセッションで活躍している、スウェーデン在住の
日本人ベーシスト森 泰人氏とも共演、2000年には来日も果たしている。



TRACK LIST
1. Ups and Downs
2. Questions
3. Cesterbal
4. Dark Place
5. For Our Dearest
6. Hillbillies
7. Didn't See it Coming
8. Kongo
9. So Close


Recorded Aug 28-30,2002
by Janne Hansson at Atlantis Studio,Stockholm


CD Review


どうでもいい話だが、同じスタジオで
ヨン様の「冬ソナ」のStockholm Piano Ensemble
ていうアルバムもわざわざ当地で録音されているらしい。
恐るべし、冬ソナ!っていうか日本のレーベルはやり過ぎなところもある。