ピザレリ父と親子のスリリングな快演だった

John & Bucky Pizzarelli



2003年4月12日、2ndステージ(ブルーノート東京)
今日がラストショーだった。
あの日を思い出してみよう。


JP「どうもありがとう」
「こんばんは」
「問題ない」(?)
「おいしい」
「すごい!」


これが、初のピザレリ体験だった。
しかもなぜだか英語ではなく、日本語だ
(知っている言葉を並べていただけだと思うが)。
オーディエンスは薄笑いをしていた。
なぜか、外国人は「問題ない」と言う頻度高し。


始める前にきちんとメンバー紹介。
またもや笑いを取りつつ、
小粋なミディアムテンポのナンバーから始まった。
こうした曲からだとピザレリ本人たちが
落ち着いてプレイできるだけでなく、
ワシ達もリラックスして聴くことができて良かった。


お次は、ピザレリお得意の「超速」ナンバー。
ギターのカッティングがやたらと忙しい。
そして、とても楽しそうだ。一気に盛り上がったなぁ。
次は、一転して雰囲気が変わり、バラードの名曲。
こうした構成が非常にニクイ。
これじゃ、淑女はピザレリに惚れちまってもしょうがないね。


そして、オハコの「Straighten Up And Fly Right」へ突入。
単純な内容じゃないのがピザレリ流。
ピアノタッチが素晴らしいレイ・ケネディと4バース・プレイを交えながら、
いつしかテクニック勝負へと移行して大盛り上がり。
そして、レイ・ケネディをフィーチャーしてのインスト曲「Night Train」。
そういや、この曲を聴くのはオスカー・ピーターソン以来だ。
本来はかなりシャッフルビートのとても泥臭い曲なのだが、
そうならないのが彼らの持ち味か。小粋で爽快な感じがして良かった。


ここで、77歳の御大バッキー・ピザレリ登場。
爆発的な盛り上がりに。


二人並んで座り、父バッキーを紹介。
「最高のギタープレイヤーです」
「彼は僕の父です」
「悪くないですよ」
またもや、ジョークだ(オーディエンス小笑い)。
そして、2曲。
まず、バッキーのソロ曲と、二人でジャンゴのナンバーをプレイ。
オーディンスは親子ならではのプレイをじっと聞き耳を
立てながら、見つめていたようだった。
親父さんのギター、やっぱり凄すぎました。
もう、ここまで来ると名人の域ですな。


そして、弟のマーティン・ピザレリ(Bass)も加わり、
親子3人の共演でエリントンの「In A Mellow Tone」。
なんともスリリングな展開の構成になっていた。
ここでバッキーも洒落っ気あることが発覚。お茶目ね。
ん〜、ジョンもちゃんと受け継いでいるんだな。
次に、スタンダード曲「Body & Soul」ほか「名曲アルバム」の時間。


そして、ベニー・グッドマンのナンバーへと突入。
「Stompin' at the Savoy」など、あとは何をやっても
大笑い?とうか誰でも楽しめる内容のライヴでほんと面白かった。


内容、ステージングも含めて、あんまり面白いライヴってないからね。
ジョンよ、あなたは生粋のエンターテイナーなのね。
素晴らしいっす。