ノルウェー発。涼しい角?

Cooly Horn



ジャケットから察するに、いかにも寒そうなタイトル。
スタンダード・ジャズ・チューンの、
オーソドックスな4ビートジャズのプレイスタイル。
おっ、でもなんだかあまり馴染みのない音色が・・・・。
これ、ファゴットバスーン)じゃないですか!
オーケストラの中でもひと際地味で素朴な音の楽器で、
あのモコモコ・サウンドが妙にほのぼのしてしまうのだが。
ファゴットといえば、組曲グランド・キャニオン」の中で、
ラクダ歩きを表現しているサウンドくらいの認識だった。
しかも、ホルンとの2管なのもとても珍しいが、
(ジャズ界のホルン奏者はギル・エバンス・オケでジョン・クラークがいる。
彼名義のアルバムもリリースされているので、ジャズ・ホルンは珍しくはない。)
この2つの管楽器のハーモニーがやけに気持ち良いぞ。
メインフレーズはホルン、ハモリをファゴットというように
ホーンアレンジしているのもその要因。
特に中音域のふくよかなサウンドが素晴らしく、
お互いの楽器が溶け込んでいるのは、新しい発見だった。
だけど、この組み合わせはかなり反則技かもしれない。
その訳は、このバンドは元々ベルゲン・フィルハーモニック・オーケストラ
のメンバーによってできたことだろう。
オーケストラの奏者でないと、この2つの楽器の「出会い」はまずないからね。
それにしても、ファゴットのアドリブなんて初めて聴いて衝撃だった。
やはり、ノルウェーの音楽事情、プレイヤーは侮れないっす。
日本でソロ取れるプレイヤーはいるんでしょうかね。
'I loves you porgy'は泣ける。哀愁がありながら素朴な感じのする音って
ファゴットしか出せないなと実感したねぇ。
これからの見方が180度変わってしまいました。


★Cooly Horn
Cooly Horn



In your own sweet way
Bernie's tune
I loves you porgy
Bozza experimental
In walked bud
Intro
Desember song
The odd couple
Could you be mine
Cooly horn
Nuttville
Spor 12


James Lassen, bassoon
Fred Johannesen, french horn
Carsten Dyngeland, piano
Ole Amund Gjersvik, bass
Tom Vissgren, drums


2004acoustic records