守られたデンマーク

Pier

コペンハーゲン編)(6/9・午前)


当初は長いと感じられた旅もあと1日。
コペンに来てから、観光はまだまだ
していないような気分がするな。
今日は当初からの予定通り、「カステレット要塞」周辺を回ってみることにした。
宿泊先のComfort Hotel Østerportからは歩いていけるほど近い。

Folke Bernadottes通りから公園内に入り、
5分くらい歩くと港が見えてきた。
遠くには大きな客船、そして近くにヨット、クルーザーが停泊している。
対岸にはデンマークで有名な「風力発電」の風車(Windmill)を何基も眺めることができる。
この場所で一番最初に目にするのは、
デンマークの象徴である「人魚の像」(Den Lille Havfrue)だ。
お〜、早朝だというのにすっかり周辺は盛り上がっているぞ。
世界がっかり像と呼ばれているが、実際に見てみないことには何とも言えないね。
ん〜、団体ツアーを組んでやってくる観光客多し。
コペンでよく会うドイツ人、世界中どこでも見る中国人、そしてもちろん、日本人も。
初見としては、岩場に静かにたたずんでいるなぁという印象だ。
別にがっかりはしなかったよ。ただ、ドイツ人の若者連中が
像と戯れ放題で、ありゃ、やりすぎだな。


1913年に彫刻家Edvard Eriksen (1876-1958)によって創られたものだが、
これまで頭や、右腕を切り落とされたり、ペンキをかけられたり、
ついには爆破(2003.9.11)までされるという信じ難い災難に遭遇してきた模様。
建立日でもある毎年8月23日にはイベントが催されているようだ。

そうした人魚の像の遍歴を想いながら。後姿がやや寂しげだ。


1662年に建築されたという「カステレット要塞」(Kastellet)
は、現在ほとんど破壊され、静かで緑豊かな公園になっていた。

敷地内にある「ゲフィオンの泉」は大きく、ダイナミックな像だね。
シェラン島の由来を物語る、4頭の雄牛と女神の像が水しぶきをあげている。
他に、ナチス・ドイツの侵攻などのデンマーク抵抗運動史を
物語る「自由博物館」(Frihedsmuseet)
ナチス・ドイツからデンマークを救った、時のイギリス、
ウィンストン・チャーチル首相の胸像が建っている。
ちなみにこの一帯は、その感謝の意を表し、
チャーチル公園(Churchillparken)と名づけられているそうだ。
デンマークに於いて歴史的に非常に重要な地だったとは。
人魚の像のイメージがあまりに強くて、勉強不足だった。


近辺に停まっていたツアーバスのボディには、ヴァイキングのキャラクターが。
いかにもデンマークらしい。絵もポップで親しめる。


これで敷地内をグルッと一周したことになった。
ここから正面のBredgadeを南下すると、デンマーク工芸博物館方面へ、
右手のGrønningenを直進するとホテルのあるØsterportに到着する。
周辺一帯(右手)は木々、花など緑、植物が豊富で、森林浴できるほどだ。
朝早くから出かけていたので、あまりに気持ちよくボーッとしてしまった。
このまま、ホテルでまた寝たいぞ・・・。